笑顔呼吸のすすめ①

■病院や介護施設で働く、すべての関係者の方々へ

病気になりそうな病院が多すぎませんか?

以前、コンサルの先生が「患者さんを患者様と言いましょう」と接遇マナーの訓練していましたが、笑顔の視点から見ればどうでもいいこと。確固たる信念をもって笑顔を作りましょう。

病気の人が笑顔になるのが病院でしょう。

病気になりそうな病院が多すぎる

病院に笑顔研修に行って一番感じたことは、「病気になりそうな病院が多い」ってことよ。元気になるために病院にいくのに暗い。やっぱりそういう所って何なのかっていうと、空気が重いよね。そういったヒトを元気にするのが病院だから、もっとポジティブに持って行くだとか、楽しいことを見せてもいんじゃないかなって思うよ。だけど病院の壁の色は全部シロで決まっていて、おもしろくも何ともない。やっぱり身体に病気があるってことは、ココロも一緒のところがあるからね。

そうすると病院にいる先生とかスタッフに何が一番大事かっていったら、「あいさつができる」とか「感じがイイ」だとかだよね。ところが、どっちかっていうと事務の仕事みたいで、そういったマインドが伝わってこないケースが多すぎる。それと同時に汚いんだよ、事務室が。カルテとかが丸見えなんだよ。余計なものがみえすぎ。

あとは、なんか先生とスタッフのヒトたちがあまり仲良くないんじゃないかな(笑)。「誰みてしゃべってんの?」とか「どこみてしゃべってんの?」とかで、目線でそういう空気を感じる。まぁそういうのをみるのが仕事だからね。そうするとやっぱり、先生なんだよ。先生っていうのは「偉い」っていう文化だから日本の縦割り社会が。その象徴のようなものが今でも病院には残ってる。そういう関係を引きずってるんじゃないかな病院って。だけど、それはもうだいぶ変わってくるよ。介護だとかってのもそうだし。今、自由競争になってるからね。患者さんが選べるようになってきたから。そういう意味ではいい、自由競争っていうのは。


医療の現状を笑顔コンサルタントとしての視点から語って頂きました。

病気になったヒトが元気になるのが病院でしょ

病院の理念の伝え方が下手、患者“様”だとかあんまり関係ないんだよ。結局、病気になったヒトが元気になるっていうのが病院じゃない?なんか、元気なヒトでも来たくなっちゃうような病院があってもいんじゃないの。なんか楽しくなっちゃうだとか、元気になっちゃうだとか。もっとさ、命に関わる仕事をしてるんだから、人間の感情を深く追究してもいんじゃないかな。機械的な処理って感じ。

それから、今の病院っていうと先生ってはなし聞かないよねー(笑)。急いじゃってるから。なんか怖いよ、患者さん自身は。「どうして具合が悪いのか」ってはなし、先生の第一印象が悪すぎ。怒られちゃうんじゃないかって、しゃべれないよ。話しやすい、しゃべれる雰囲気じゃない。まずはそこから治さなきゃいけないね。

昔のほうが、聞いてくれたよね。でも今は、はなしを聞けない。コミュニケーションのできない先生が増えてきたってのは問題じゃないかな。だったら、それに変わるような先生をフォローする人がいなくちゃいけない。忙しいのはしょうがない、だったらそれを補足するような機能が必要でしょう。ボクだったらそういう風にやるよね。


行って楽しい病院があっても良いのにと話す、門川先生

リハビリの先生が、知的労働者じゃダメだよ

リハビリのヒトだったら、必ず「よかった」って患者さんに思われるところで締めくくりなさいと。ここだろうね。その変化、プロセスをみてポジティブな部分を必ずフィードバックして次に繋げる。これはすごく、エネルギーがないと愛がないとできない。そのためには、患者さんよりテンションが低いのはダメ。患者さんより“ちょっとだけ”テンションが高くないと。色んな患者さんいるからあまりあげ過ぎちゃうとダメだけど(笑)。

だから、知的労働者じゃダメなんだよ。人間って感情の動物なんだから。人間が好きでないといけない。もっといえば感情の中から生まれてきた病気っていうのも多いでしょ。それなのに、そういうプロセスに弱いヒトが多い。偏差値教育の障害だろうね。点数は点数で大事な部分はあるんだけど。患者さんのココロの部分っていうのは、グチを聞くだけでも、自然治癒力はあがるって。大きいんだよ。だけど、分かっててもできないんだよね。そんな中でも、リハビリの先生のなかにもできるヒトもいる。意外とけっこう多いんじゃないかな。そういう人たちがもっと目立っていくほうがいいなー、かくれちゃってる。そのヒトたちが表に出てきた方が病院は儲かる。そこがやっぱ病院はヘタだね。

例えばさ、ディズニーなんて車いすで来た人なんかの応対をみても楽しそうにしゃべってる。たくさん歩いて階段上って苦しそうにしてもすぐに笑顔になるしね。だけど、病院で階段上ったりしてるのをみると苦しそうだよね。べつに身体が悪いからって不幸でもないんだから。その点で、ディズニーってフレンドリーにできるんだけど、リハビリだと作業としてこなしちゃってる。その一つのルーティーンのなかで仕事をしちゃうっているからだろうね。だからやっぱり“人間である”ってことを忘れちゃうんじゃないの。となると最初にいったように「病気になりそうな病院」になっちゃうよね。

だからもっと今まで言った環境ベースの話もそうだけど、スタッフたちに「気づく」練習をさせた方がイイ。日常生活の中で。最近は仕事が機能分担されすぎちゃってるから、もう少しスタッフ同士が共にやるような仕事があってもいんじゃないの?そうすると結構気づく練習になる。 あとは、元気がなくちゃね。元気のない笑顔は、形だけで伝わらない。そんなのが最近は多いからね。元気がなくちゃ患者さんに負けちゃうよ。テンションあげて笑顔になって、患者さんを笑顔にしようよ。

 

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笑顔アメニティ研究所 門川義彦







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門川義彦 株式会社笑顔アメニティ研究所 代表取締役 笑顔コンサルタント。1974年、明治学院大学経済学部卒業、大手アパレルメーカー鈴屋で地区エデュケーター、玉川高島屋店長、ファッションビジネススクール事務局長、営業本部販売ディレクターを経て、89年に笑顔コンサルタントとして独立。今までに全国の小売業、製造業、運輸業、行政・公的機関など100,000人、800社以上に笑顔研修を行う。国内経済誌紙はもとより、ロサンゼルスタイムズ紙は一面で、英国BBC放送では度々、世界で唯一人の笑顔コンサルタントとして紹介される。著書に、新刊「かんんたん笑顔呼吸」「売上がぐんぐん伸びる“笑顔”の法則」「笑顔のチカラ」「頭のいい人より感じがいい人」他、ビデオに「売上を伸ばす 門川式 笑顔のチカラ」他。TV、雑誌等メディア出演多数。・2008年~2010年 立教大学大学院ビジネスデザイン研究科兼任講師・2016年~ 2020年獨協大学 全学総合講座「笑顔のチカラ」ゲスト講師