行儀よさよりも 感じのよさ。
笑顔の楽校51
1日のスタートである「迎え入れ」。お客様はもちろんのこと、販売スタッフにとってもテンションの上がる、楽しい雰囲気が大事です。行儀よさよりも感じのよさ。
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今回、僕はリサーチのため都内SCに出向き、開店と同時に10人ほどのお客様と一緒に入店しました。
正面入り口の両サイドで男女スタッフが手を前に組み、深々とおじぎしながら「いらっしゃいませ」とお出迎えしてくれます。とても丁寧な感じ。店内に入ると、各テナント前に代表者が立っていて、ここでも丁寧なおじぎと挨拶が続きます。「こんなにテナントが入っているんだ」と改めて大規模SCであることを感じさせられるシーンでした。
この「迎え入れ」は、たった3分間ですが、お客様、販売スタッフにとって1日のスタートであり、出会い。たいへん重要な役割を持っています。
この3分間を実際にお客様の立場で体験して、気になったことがありました。
深々と丁寧なおじぎ、丁寧な言葉はきちんとした印象で大変よいのですが、肝心なアイコンタクトや笑顔がまったくありません。「ようこそ!」「楽しんでくださいね」という気持ちーーつまりはお客様を笑顔にしよう、という気持ちが全然伝わってきません。
各テナントで迎え入れのために立っている販売スタッフ達のテンションが低い。「仕事だから、言われたからやっている」「マニュアル通りにやればいい」的なムードが見え見えで、わかりやすく言うと、とてもつまらなさそうでした。これは、お客様にも伝染します。
ディズニーランドがいつも楽しいのは、 スタッフ達の楽しい気持ちがあふれんばかりにお客様に伝わってくるからです。
本来、迎え入れを行なうのは、お客様にお買い物を通して楽しんでもらいたい、という気持ちの表れであるはず。でも、ただお行儀良くおじぎと挨拶をするだけの儀式になってしまっている。これでは目的と手段がすりかわっているように思えてなりません。もったいないですね。
いいものを安く、だけではもう売れない時代です。ものを買うだけだったらネットで充分。リアル店舗はネットに対抗できるものが必要です。
ネットに対抗できるものーーそれは、販売スタッフのアイコンタクトや笑顔といった“感じのよさ“や、それによって醸し出されるお店全体の”楽しさ“です。
楽しくなければお店ではありません。地域密着、リピーターで成り立つSCなら楽しさは「生命線」でしょう。スタッフが楽しく仕事しないと生産性が上がらないのです。
お迎え入れはとても大事です。でも、昔の百貨店スタイルは時代に全く対応していません。SCならではの楽しいスタイルを販売スタッフの皆さんと一緒につくり出してみてはいかがでしょうか?
朝一番、お客様を感じよくお迎えするには、元気が必要。テンションを上げる「ハッピー体操」を朝礼に取り入れるのも一案です。
手を前に組んで深々とお迎えするよりも、店頭でおたたみしながら、補充しながら、アイコンタクトと笑顔でフレンドリーにお迎えしたほうが感じがいいです。
真顔=つまらなそうな顔になりやすいので、仕事するときは、見られていることを常に意識することが大切。
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