『笑顔』は企業理念である
企業から笑顔導入のご依頼をいただいた場合、僕が最初にすることはその経営トップ、少なくとも営業や人事のトップと直接お目にかかり、笑顔を取り入れる動機についてかなり詳しくお話を伺うことです。
笑顔さえマスターできれば売り上げがアップすると安易に思い込んで、従業員に笑顔を強制したり、本当はお客さまのことなど大事にする気持ちは毛頭なく、ただ自分のところさえ儲かればいい、などという魂胆んが見えたら、一緒にお仕事はできない、笑顔づくりを教えることはできないとはっきり断る。最近は調教師ののような単発の笑顔研修も増えました。仕事だから笑顔を作りなさいと訓練しても、できないのが笑顔です。・・・これが僕の主義です。
それにこまかいことを言えば、トップ自らが笑顔を実践することも大事なことです。従業員には笑顔、笑顔といいながら、社長自身の顔が暗い、これじゃあ、いつまで経ってもいい笑顔になれっこないです。
ある大手企業から笑顔研修の依頼をいただき、その打ち合わせで社長室に入った時のことです。壁に歴代社長の重々しい怖い顔の写真が飾られていました。その隣りに「笑顔一番店」という書があった。心の中で、これは腰が抜けそうはほど笑えました。しかし、現実には百貨店や量販店にもよくある事例です。その場合、まずは社長の写真を笑顔に変えることから始めます。社内報の社長の写真も同じです。