出会いの中に成長あり
アフターコロナ時代になり、やっと日常が戻ってきました。
お店を巡回してお客さまの視点でショッピングセンターを見てみると、悲しくなるほど理念経営の姿が消え、販売スタッフは、コロナ禍でマスクに象徴される非接触の生活習慣に慣れてしまい、さらにセルフ化が進んでいる。経営者の意識は、リアルな店頭になく、ネットやバーチャルの世界に向いているようだ。販売スタッフの人数は少なく作業に集中している。お客さまをお見送りする儀礼的なレジ作法が形として寂しく残っている。
「楽しくないと店じゃない!」ファッションとは、心のトキメキだと学んだ。
お客さまとの笑顔の関係抜きに器だけをリニューアルして新しい売場でお目見えするお店を多く見かける。改装にお金をかけ、綺麗な売り場になりましたが、不思議とどの店も同じに見えてしまいます。高級感を打ち出した内装なのに、他店と似通っていて特徴を感じられません。
綺麗になった売り場では、販売スタッフが不自然に浮き上がって見えたり、店の奥で作業に集中していて店頭のお客さまに誰も気付きません。お店の活性化のためのリニューアルですが、人間中心ではなく、お店という入れ物を替えるだけなので、効果はあまり上がっていいなうようです。販売スタッフ一人ひとりの血が通っていなければ活性化にはつながりません。
スタッフは仕事の質を高めることで、自分の人生そのものの質を充実させることにつながります。仕事は、お店のためにあるのではなく、自分自身の成長のためのあるといえます。接客という仕事を選んだ理由は、人それぞれあるでしょう。しかし、どんなに素晴らしい知識や技術を身につけるよりも「自分の人生の大切な時間と自分の能力を生かし、楽しくチャレンジするお店こそ成長の場である」ということに気づくことが、お店の活性化の基本になります。