笑顔の提言

笑顔の提言

いま京都舞鶴にお仕事で毎月通っている。団塊世代に舞鶴といえば、二葉百合子の岸壁の母を知らない人はいないだろう。

戦争の唄で、子供が引き揚げ船で帰国するのを、今か今かと待ち続ける哀愁歌だ。・・・何となく書きたい気持ちになりました。

舞鶴は遠く、東京まで電車に乗っている時間が長いので、ついつい長文に失礼します。

関心のある項目からお読みください。

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1.日本人の精神年齢は小学生?

今の、日本は平和である。感謝する心が湧き上がる。それは、戦争に負けて、戦勝国やアメリカが描いたシナリオと日本人の諸先輩方の努力。愛と汗のたまものである。

敗戦時に日本という国は、まだ小学生と称された。飛躍的に経済発展をとげたが、依存体質は変わらず、まだ小学生の高学年になったくらいだろう。

テレビ放映中の「やすらぎの郷」をビデオで見るたびに、戦前の日本人の素直さに驚嘆する。

2.笑いと笑顔は違う!

笑顔だけを作り続けて30年、切り口が絞られているので、日本人の本音が見えてくる。何度も、笑いの国の悪しき習慣を壊そうと試みるが、その壁の高さと厚さに弾かれている。

みんなで笑うことは大好き。お祭りでガス抜き?自ら心を開いて笑顔を投げかける技術は日本の文化には無かった。日本人のコミュニケーションは相手が察するまで待つ、忍耐の文化と躾。一番恐れているのは村八分。死を意味する。

自然環境から生まれた長所でもあり短所でもある曖昧さ。常に周りを意識する村意識が優先され、自己主張は極めて弱い。マニュアルは忠実に従うが、目的と手段が擦り変わる。

例えば、笑顔はコミュニケーションの技術であるが、いつのまにか笑顔が理念になっている。笑顔はプロセス。感情の流れに正解はない。自然な感情が笑顔を作る。100点の笑顔を目指してはいけない!そもそも存在しない。

辞書で笑顔を調べると、笑みを含んだ顔、笑い顔。歯を出して人前で笑うのは、品がないと躾けられた。昔の標語、みんなで渡れば怖くない!は、今なお 健在。

3.笑顔は個性。

笑顔は自分らしさの象徴。まだまだ他人を気にして、いい笑顔を作ろうとする。笑顔は個人の権利であり、他人から評価される行為ではない。だからこそ、自分らしさを伝える笑顔の技術が必要でありオンリーワンの個性だ。自分の笑顔は世界一。これ世界の常識!

仕事だから笑顔を作りなさいと指導するのは日本だけ。最近は、企業理念に笑顔が使われているが、他国では個人的な感情は理念にはならない。アマゾン、アップルなど元気企業GAFAの理念に、SMILEは存在しない。

4.理念なき社会を彷徨う日本人。

国家の基本は、安心安全。その基本は、人を愛する心。家族愛、仲間愛、国を愛することだろう。ごくごく当たり前のことであるが、戦後 その原点を指導する教育環境が破壊されたことが、何か日本人の心に風穴が開き、理念なき世界を彷徨う。

日本には、昔から教育と言えば、読み書き、ソロバン。お寺の境内を使った寺子屋があった。僕の小さい頃は、お寺が遊び場でもあった。遊びや勉強を通して、物の見方や考え方を学んだ。

今のお寺や神社には、その繋がりはなくなった。簡単に言えば葬式仏教である。例えば、地元浅草浅草寺は、大地主で浅草一帯は浅草寺の借地である。裏のビジネスはわからないが、想像するだけでも坊主丸儲けか?お願いごとの多い時代の優良企業。個人差はあるだろうがお寺や神社は、心を学ぶ場ではなくなってきたようだ。 A Iの得意な偏差値に重きを置いた記憶力を磨くより、自分らしく生きる為の心と技を磨いて欲しい。コミュニケーションがとれれば、必ず笑顔になっちゃいます。

5.大きな声で君が代を歌おう。

僕が小学校、中学校の頃、国歌 君が代を歌うことは無かった。高校、大学はキリスト教の学校だったのでも君が代は歌った記憶はない。

最近スポーツの世界で当たり前に国歌が歌われているシーンをよく見る。サッカーの試合やバトミントン、水泳などの表彰式で国歌を歌う。選手も大きな声で歌っている。その姿を見て、さらに感動する。

国歌の話しを海外事情に詳しい友人に聞いたところ、アメリカの学校でも毎日 朝 国歌が当たり前のように流れるそうだ。

僕の小学生時代から50年以上が経過したが、春に孫の運動会があった時、未だに君が代が歌われていなかった。

6.微笑みの国 タイで感じたこと。

海外旅行に行くと日本の良さをしみじみ感じる。今月行ったタイでも、感じた。特にスポーツで日本人が優勝すると国歌ぎ流れる。海外で聞く君が代は、特別のようだ。心に響く。

微笑みの国 タイでは、1日2回 国歌が街に流れる。朝の8時と夜の6時。街を歩いている人も立ち止まる風景がある。

早朝は、お坊さんがお経を読みながら街を歩いている。住民は食べ物をお布施するのが習慣。それをお坊さんは寺に戻り食べる。最近は食べ物のカロリーが高く、肥満のお坊さんが増えたとか?

国歌や宗教が生活に溶け込んでいる。祭日、禁酒である。

7.スマイルを超えた笑顔。

渋野日向子さんが全英女子オープンで優勝した。マスコミは彼女をスマイルシンデレラと賞賛した。僕は、彼女の笑顔は素晴らしくファンになった。帰国後の試合でも笑顔は健在であるが、プレッシャーがたまっているだろう。

海外メディアは、彼女の性格や仕草の素晴らしさをスマイルで評価している。常にプレッシャーがかかっているはずなのに、ファンサービスを忘れない。彼女の素晴らしさは、スマイルを超えた笑顔にある。

帰国後の日本では、スマイルシンデレラと称され、笑顔でないといられない状況のようである。渋野さんの笑顔がないとか、もっと笑って欲しいとか、ファンを大切にする彼女には、このプレッシャーは相当なものだと推測する。宮里藍さんは、精神的に円形脱毛症になってしまった。

8.笑顔の落とし穴。

軽井沢72オープンの試合では、最終18番ホールでのパット。全英と同じ距離、入れば優勝の所をまさかの3パットで敗戦。作り笑いはプレッシャーになる。

スポンサーのNECがテレビで彼女の笑顔をスキャンし、女子プロ仲間と競争させた。結果は、96.9点であり、他の仲間が簡単に100点だった。負けず嫌いな彼女は何回もやり直したが100点にならない。

こんなバカな笑顔対決を仕掛けるマスコミ、それに乗ったN E C。彼女の深層心理に作り笑いをしなければならないという暗黙のプレッシャーを刻んでしまったかも?

一昨年、N ECが全社プロジェクトで笑顔を推進するというので、笑顔ビジネスのアドバイスを依頼された。田町の本社で話したことがある。残念だが全く生かされていない。オムロンのスマイルスキャンの失敗を話したが、また繰り返してしまった。試合放映中にもNECの笑顔パワーゲームを宣伝していたが、オムロンのスマイルスキャンと同じに感じた。

いまでも他人を気にして笑顔が苦手な日本人が多い。笑顔パワーゲームの使い方は要注意!

9.笑顔は常に変化するもの。

真面目な日本人は、感情をマニュアル化しようとする。笑顔対決だとかバカなことはやめてもらいたい。推測であるがNECの笑顔対決ゲームの評価基準も口角を上げてポイントがあがったり、黄金比率を参考にしたりしていると思う。

真顔で口角の上がっていない彼女の口元や歯並び。美しい型として100点になりにくい。笑顔のプロからすると、どうでもいいことをやめて欲しい。使い方を誤るとバカな機械である。笑顔は相手が評価するもの。正解はマニュアルのように一つではない。

10.歯を出して笑え日本人

渋野日向子の笑顔は、自然だから素晴らしい。歯を出して笑うビッグスマイル!

顔が大きく動き、感情が言葉を超えてわかりやすい。

決して左右対象のバランスが取れた美しい顔ではない。親しみやすい顔がいい。だから味がある。

笑顔対決で敗れた彼女が、テレビでの敗戦をゴルフで引きずったかは定かではないが、ゴルフはメンタル。最後の最後で自分に負けた?こんな大事な時期のテレビで笑顔対決。女心のわからない取り巻きの責任は重い。 ゴルフに集中できる環境を整えてやって欲しい。

彼女の笑顔は、スマイルを超えたEGAO。日本人の笑顔に対する期待は、仏教で言うところの和顔施。お坊さんは、常にニコニコが修行の道。彼女の笑顔は自然がいい。常に笑顔を期待されるが、そのプレッシャーに負けない知識と技術を身につけて欲しい。笑顔は技術。笑顔は個性。

彼女は、世界のゴルフファンやゴルフを知らない人まで、その心を鷲掴みにした。令和の時代に笑顔文化の礎になって欲しいと思う。

まずは、ゴルフで勝つこと。勝ってこそ笑顔である。涙の 3パットを忘れるな!

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笑顔は目的ではなく、技術であり手段。

見ている人を笑顔にしちゃう、第2第3のスマイルシンデレラが続きそうだ。これからの日本が楽しみだ。

目的に向かい謙虚さを忘れず頑張れば、誰でも自然な笑顔になっちゃう。しかし、日本人の悪い癖で笑顔を目的にしようとする。目的になった途端に消えてしまう。頑張ってできないのが笑顔。しかし、笑顔でいるだけでいろんないいことが繋がってきます。そのヒントが和み笑顔にあり。

ストレス社会を迎え、ストレスと仲良くする技術が必要になった。ストレス解消には、自律神経のバランスを整えることが大事だとわかっているが、行動は難しい。簡単にできちゃう具体的な技術が笑顔呼吸である。著書「笑顔呼吸」を参考にしながら自分らしさを最大限いかしてください。

長文にも関わらず、読んでいただき、ありがとうございました。

笑顔アメニティ研究所 門川義彦







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ABOUTこの記事をかいた人

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門川義彦 株式会社笑顔アメニティ研究所 代表取締役 笑顔コンサルタント。1974年、明治学院大学経済学部卒業、大手アパレルメーカー鈴屋で地区エデュケーター、玉川高島屋店長、ファッションビジネススクール事務局長、営業本部販売ディレクターを経て、89年に笑顔コンサルタントとして独立。今までに全国の小売業、製造業、運輸業、行政・公的機関など100,000人、800社以上に笑顔研修を行う。国内経済誌紙はもとより、ロサンゼルスタイムズ紙は一面で、英国BBC放送では度々、世界で唯一人の笑顔コンサルタントとして紹介される。著書に、新刊「かんんたん笑顔呼吸」「売上がぐんぐん伸びる“笑顔”の法則」「笑顔のチカラ」「頭のいい人より感じがいい人」他、ビデオに「売上を伸ばす 門川式 笑顔のチカラ」他。TV、雑誌等メディア出演多数。・2008年~2010年 立教大学大学院ビジネスデザイン研究科兼任講師・2016年~ 2020年獨協大学 全学総合講座「笑顔のチカラ」ゲスト講師