笑顔の楽校 39
ケース20 中華レストラン
気さくなパフォーマンスをプラスしよう。
フットワークのよい接客、気合いの入ったクリンネス、そして本格派にしてリーズナブルなメニュー。何度も足を運びたくなるお店です。
笑顔巡回指導の時、僕は必ずSC内でランチをとりますが、このお店での食事は2回目、しかも前回に引き続き連続となりました。このSCのレストランストリートにはバリエーションに富んだ10店舗が出店していて、どのお店もとても雰囲気がよく、おいしそうです。今回は違うお店に、と一巡したのですが、結局またここになってしまいました。
なぜこのお店に惹かれるのかーー。その解明を(僕が中華好きということを差し引いて)してみたいと思います。
ポイントは、3つの「気持ちよさ」です。
❶店頭のウェルカム体制が気持ちいい
10店舗のうち混んでいるお店の共通点は、店頭でしっかりウェルカム体制を組んでいること。特にこのお店は、通路のメニューに足を止めたとたんにスタッフが感じよく声をかけてくれ、それにつられるかのようにスーッと入店してしまう雰囲気があります。
❷ピカピカの厨房が気持ちいい
このお店は通路側がガラス張りで、中のオープンキッチンが丸見え。見事なのは、ガラスや厨房のステンレスがピカピカなこと。イスやテーブル、メニュー表の油汚れも全くありません。また、おいしさを阻害するよけいなものが露出してません。100点満点のクリンネスです。
しかも厨房内にハロゲンライトが当たり、シェフの白いコスチュームもピカピカと際立って、食べる前からおいしそうなムードがたちこめています。
このお店の魅力の基本は、ファミレス並みの価格で味は本格的だという点です。味へのこだわりが、ウィンドーを通してエンターテインメントになっていますね。
❸スタッフの動きが気持ちいい
スタッフ(厨房5人、フロア2人)全員がキビキビと動き、声を揃えて「いらっしゃいませ!」。フロアスタッフは手が空いたり、店頭にお客様が立ち止まると、即座に通路に移動して声をかけます。「気づき」とフットワークが抜群です。オーダーの際には、アイコン&スマイルで、感じのいいフレンドリーな会話も。
ちなみに、食事後、もう一度お店の前を通ったら、フロアスタッフがにっこりアイコンタクトしてくれました。まだ食べてみたいメニューもあるし、次回もまた来ちゃうかも、と思った瞬間でした。
ライブ感あふれるパフォーマンスでさらにおいしさを演出
……と、「環境ベーシック」「接客」ともにほぼ満点。
でもまだまだよくなる要素があります。
◎おすすめはシェフのパフォーマンス
たとえば、閑散時間にシェフが客席を回り、「お味はいかがでしたか?」など気さくに言葉をかけるのです。飲茶のワゴンサービスのようにface to face、気さくなコミュニケーションが大事です。
◎ウェルカムは「動き」をつけて
店頭でただ立って声をかけるよりも、メニュー表等の「小道具」を持って、動きをつけると自然です。そして、アイコンタクト&スマイルで声をかけると、より感じよくソフトになります。
【コミュニケーションUPのポイント】
①効率よりもラウンド
オーダー時、お客様がテーブルのボタンを押す仕組みになっていますが、味気ないですね。効率優先でなく、ラウンドしながらコミュニケーションしましょう。
②手を前に組んで歩かない
手を前に組むと、からだの動きも表情も硬くなってしまいます。待機中やお客様に近づく際は特に気をつけて。
③気さくにお声かけ
シェフのパフォーマンス同様、フロアスタッフも「お水のおかわりをお持ちいたしますか?」等、積極的に声かけを。
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