功労賞をいただきました③
ルミネとの出会いは突然の電話から始まりました。
ルミネのA部長から「ルミネは販売員研修をどこの館よりも熱心にやってきましたが、販売サービス調査をやると笑顔のレベルが上がらない。どうしたらいいのかアドバイスして欲しい・・」「クレームの内容を分析すると、笑顔があるだけで三分の二は無くなってしまう。笑顔を経営政策として増やしたい・・」
後でわかったのですが、鈴屋人材開発センター時代の仲間達がコンサル会社として独立し設立した青山プランニングオフィス(現青山プランナーズオフィス)が、ルミネを幅広く指導していたのです。紹介してくれたんですね。ありがたかったです。
当時、ルミネは岩崎会長、花崎社長の2強体制でした。岩崎社長時代からCS(顧客満足)向上に取り組み、館ごとに笑顔の講演会は単発での依頼がありました。今回の本気度は違いました。私のデビューは、品川のホテルで経営幹部や出店者社長など1000名規模の経営政策は発表会で笑顔研修を行いました。わりばしストレッチやハッピー体操もやりました。大受けです。
最前列に岩崎会長、花崎社長以下、取締役全員参加。ルミネ理念の具現化=CS=笑顔いい顔一番店が広がり徹底されていきました。
「ここにお集まりの出店者の皆様へ。社長の仕事はお店の笑顔を作ることです。その障害を取り除いてください。・・・」花崎社長の強烈なパワー。CSの方針が解説は今でも忘れません。その後、5人の社長にバトンが見事に受け継がれています。
仕事とは、理念を具現化すること!
その覚悟に触れ、笑顔アメニティ研究所の全てをつぎ込みました。
ルミネ理念は「お客さまの思いの先をよみ 期待の先をみたす」すべてのエネルギーはそこに費やされました。
すべてのお店(ルミネではショッピングセンターとは言わず、館と称した)と本社の月曜日は笑顔の日と設定し、笑顔朝礼や笑顔セミナー、笑顔イベントが繰り広げられました。しばらくして、西武百貨店から販売長をしていた鳴海千恵子氏を招へいし、CS推進室の室長として活躍されました。さらにCS活動の取り組みは強化されていきました。鳴海氏は、のちに常務にまで昇格されました。色々ありましたが、いまは楽しいことしか思い出せません。
飛躍するルミネの秘密は、私の著書「売上がグングン伸びる笑顔の法則」「どんどん儲かる笑顔のしくみ」共にダイヤモンド社。「ルミネの秘密」西川立一氏 ぱる出版。「ユナイテッドアローズ 心に響くサービス」丸木伊参氏 日本経済新聞社。に詳しく書かれています。私の本は3000冊が購入され、すべての出店者に配布され、ルミネのテキストにもなりました。特に専門家の販売サービス調査の中身を大幅に絞り込み、200から10。接客技術、整理整頓、館内ルールの重点項目を設定し、私は笑顔呼吸セミナーに加え、笑顔巡回指導でワースト店舗を個別指導しました。さらに、花崎社長の身体を張った特別研修がありました。経営トップ同士の具体的な課題解決がなされ、すみやかに行動しない専門店や理念に反する会社の撤退も加速されました。ルミネのCSシステムで専門店は大きく成長しました。また、JR東日本のリテール関連企業のCS指導も惜しみなく行いました。
そんなルミネの育成システムの柱がルミネスト大会です。
ルミネ全スタッフに無限の可能性を見出します。
ルミネストとは、お客さまに選ばれるおもてなしのプロ。ルミネのお客さまとのパートナーシップを深める存在です。
7~10月に店大会、フロアー毎の予選会が各館で行われます。9月~10月店大会で優秀ショップスタッフ(ブロンズ/シルバー)が選出されます。そして約30000人のショップスタッフの頂点 ルミネスト ゴールドが選ばれます。大会は毎年進化し続け、ルミネならではの優秀ショップスタッフの認定制度が確立しました。ゴールドに選ばれたスタッフには豪華商品が用意されています。ヨーロッパの一流ホテルに宿泊し、ファッション文化に触れる旅です。普段、一流に接することの少ないスタッフに羨ましいほどのご褒美がたくさんあります。
審査項目は年々変わりますが、大きくはベーシック、接客技術、感動度で評価され、SCロールプレイング大会の欠点であったウケ狙いやパフォーマンスはあまり評価に反映しません。その年のテーマや接客技術を中心に行われます。
当初の審査員は、出店者からユナイテッドアローズの重松さん、ビームスの設楽さん、無印良品の松井さん、ベイクルーズの窪田さん、ルミネ側から鳴海室長、青山プランナーズオフィスの高柳さん、そして門川でした。高柳さんは鈴屋時代からの後輩で笑顔アメニティ研究所でも活躍してくれた気心の知れた接客のプロ。任せて安心でした。ルミネ式のロールプレイング大会も広がりました。
時は過ぎ、ルミネはどんどん進化しています。それぞれの館での笑顔化が進んでいます。昔を感じるのは、スタッフの身分証明書の笑顔写真や後方の笑顔の鏡など、形だけは、いまでもしっかり残っています。その時代にあった理念を具現化するアクションと工夫を忘れず頑張って欲しいです。
「お客さまの思いの先をよみ 期待の先をみたす」
あなたは、何をしますか?
あなたは何ができますか?
笑顔のバトンを繋いでください。
売上を追いかける時代は、終わったようです。私も、幸せの青い鳥を見つけに旅立とうと思います。
長文を読んでいただき、ありがとうございます😊
以上