ユニクロ浅草店は面白い
ユニクロ浅草店 開店
浅草に新しい名所が生まれました。
生憎の雨にも関わらず、入店に行列ができていた。
場所は、まるごとにっぽんの1、2階を利用。今まで浅草にあったユニクロ松屋店とROX店を閉店し、すべてをパワーアップしてここに移転した。
近くに六区街の中で比較的元気な演芸ホールとドンキホーテがある。消えそうな商店街の起爆剤になることを期待したい。
浅草という街は、大昔から浅草寺がお客を集めてくれた。
ディズニーランドよりも多い3000万人以上が毎年訪れる日本の代表的な観光名所。すべてが神頼みならず、浅草寺頼みだが・・・。
黙っていても、お客が来てくれるので、殿様商売ができた。結果、勉強不足で時代に合わせてこなかった。
その結果、良い点、悪い点が色濃く残り、びっくりするくらい古いしがらみがビジネスの世界でも残っている。コロナ禍で震災以来の大打撃を受けている。商売の基本に戻るチャンスである。
ユニクロは浅草商店街の救世主になるか?
ユニクロは、システムの会社。マニュアル化を図り標準化して世界で活躍している日本を代表する優良企業。
フリースに代表される素材のいい商品をベーシックなデザインで価値ある納得価格でファンを作ってきた。機能性に優れているがファッション性に乏しい。
浅草の老舗は、伝統と特徴があり過ぎて絞り込みができず、運用がバラバラ。素晴らしい商品のこだわりや技術に優れているが、どのように伝えたらいいのかわからない。三社祭に象徴される浅草愛はある。台東区で街づくりの企画や観光や文化施設はあるのだが、町内会レベルでトータルのビジョンやプロデュース能力のある優良コンサル会社は関わっていない。このビル、楽天地が作った「まるごとにっぽん」が短期間で閉店したのが物語る。浅草の文化や環境を考えないヘンテコな箱物の施設が多い。
ユニクロは、常に進化しているプロ集団である学びの貪欲さが違う。
私とユニクロの出会いは、ルミネでのつながりである。ルミネのコンサルタントを10年以上関わり、数千店舗テナントを直接指導してきた。ユニクロはその中の有力店舗の一つだ。
一般の店は、店長中心で運用される。ユニクロは、ルミネから学ぼうと一時期、店長の上司に柳井社長直属のマネージャーを配属するルミネ人事を組んだ。ルミネ事業部だ。課題修正のスピード感、学ぶ姿勢と組織力、トップの覚悟を感じた。
店のCSレベルも飛躍的に向上し、優れた店舗運営の技術は、全世界に広がった。中国へ出店のニュースが放映された。開店朝礼でルミネの笑顔セミナーで指導したハッピー体操や元気の出る朝礼が映っていた。今でも顧客満足度を上げる技術は、ユニクロ大学に引き継がれていると聞いた。
ユニクロは、老舗の良さを引き出すのがうまい。最も簡単にTシャツやグッズの中にデザインされている。花のある生活も楽しい。たくさん浅草の良さを引き出した提案コーナーが好きだ。
地元とコラボした企画の数々は、ユニクロの欠点である標準化された商品に変化を与え、オリジナルの楽しい主張を加え、差別化戦略になっている。ユニクロの欠点を見事に補っている。儲かる会社は違う。アフターコロナ後の商売のあり方を学べる。観光客が喜ぶ仕掛けがある。
いま、ユニクロ浅草店は、スタートラインに立った。
このビルは、天井が低くい館で使いにくい。よく工夫され楽しいお店ができた。
浅草らしい商品、作り手のこだわり、物づくりの工程など、バーチャルな世界とつなげながら新しい出会いとビジネスが見えてきた。買う人は浅草の文化に触れて楽しいだろう。
浅草の文化が世界に広がるチャンスだと思う。

商店街の皆さんや役所、観光に携わる方々、ユニクロの貴重な提案をどうとらえるか?
恵まれすぎて、かなり鈍感な街になってしまった。店舗の新旧交代が加速している。時代の流れに乗らず我が道を行く店も、継続するのに限界を迎えている。
鈍感だから楽しいのかもしれないと思う時もあるが、ユニクロから学ぶべき点がたくさんある。経営者や観光の中心者の感性に期待したい。
入店時に常盤堂の雷おこしをお土産にもらった。常盤堂は、すごい宣伝になっているのだが、先ほど雷門の本店前を通ったが、閑散とした別世界があった。
販売員は、ユニクロ開店で雷おこしを配っていることを知らないのか?ユニクロの常盤堂Tシャツ着るのもいい。テンション上がり、お店に笑顔が増えるだろう。
浅草には、もったいない宝物がたくさんある。浅草は日本文化の縮図だ。
<追伸>
7月3階に開店するスシローとROXのくら寿司の対決も面白い。お互いが競いあって、いいお店が生まれればいい。
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