「笑顔」は個性、違いがあるから素晴らしい!
「モナリザの微笑み」と「般若の笑い」
コロナ禍で非接触型の顔認証システムが進化しています。
10年以上前の話ですが、オムロンの顔認証システム「スマイルスキャン」の普及を支援していました。
人間が作ったシステムですから測定評価に癖が出ます。
そこで、オムロンの担当
「モナリザの微笑み」と「能面の笑み」それと「般若の笑い」それぞれ三つの笑いを測定してもらいました。
平面的な画像という点があり、測定に苦労したそうですが、平均値を出していただきました。
自分が笑顔をした時の顔の形を想像してもらえば分かるように、笑った時には口角が上がったり、目尻が下がったりします。
スマイルスキャンでは、この笑顔の表情をカメラで読み取り、笑顔の度合いに応じて0〜100%の指標で表現します。
結果は、
「般若の笑い」で平均 44% 最高点 77%
「能面の笑み」で 平均点 25% 最高点が 36%
後から「モナリザの微笑み」も追加測定してもらいました。
何回やっても、最高点が20%以上になりませんでした。
表情筋の動きは複雑ですね。口元があがり、歯が見えているだけで高得点になります。 それ以来、笑顔度で感情を評価してはいけないと訴え続けてきましたが、日本人は、感情を機械で評価したり、イベントで笑顔対決をやるのが好きなんですね。 日本以外、今だに笑いを測定する機械は存在しません。カラオケの得点も同じですが、機械の評価に近づけようとする日本人。
昨年もNECがスポンサーの軽沢の女子ゴルフの試合前、テレビでスマイルシンデレラと言われていた渋野さんとその仲間たちがNECのスマイル測定器で笑顔対決していました。結果は、渋野さんだけげ96点台。他のプロゴルファーは100点でした。
渋野さんの悔しそうな顔は忘れられません。
もうこういう使い方はやめて欲しいです。
笑顔が相手にどう伝わるかどうかは、主観的な問題であり、マニュアル化はできません。
だだ、シャイな日本人には、鏡に変わって自分の顔を写し、表情筋を鍛える体操は大切です。
コロナ禍でマスク着用し始めて、ますます表情筋が動かなくなっています。
自分らしさの発見。自ら評価するトレーニングツールとして使えば有効です。
いま、顔認証システムの進化は止まりません。
笑顔を評価するのではなく、行動分析にその成果を期待したいです。
・NEC マスク姿でも「目元だけ」で本人確認
https://www.fnn.jp/articles/-/62710